JAPAN JUNIOR ORCHESTRA
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ぐんまジュニアオーケストラ
音楽監督 南紳一

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南先生のブログ

 

NPO日本少年少女オーケストラ協会NEWS 2023年2月号   通算461号      

                http://k-onebiz.com/gjo/gjo_index.html
 新事務局:群馬県高崎市昭和町3-1 シャルマンコーポ高崎303        




2月5日(日)玉村音楽祭に参加したチェロのメンバーとマナブ先生(12月21日)
                                                                                  高崎市少年少女

 第4章 海外交流のきっかけ “ヨーロッパ編”

  1989年は思い返せば、私たちのジュニアオーケストラにとって信じられないような海外交流年でした。 前年暮れに、当時の大泉町長の依頼で私たち家族は太田市から大泉町に引っ越しをして、新設のホール「大泉文化村ホール」で、ヨーロッパ国際文化年事業として来日公演した「国立ベルギー青少年オーケストラ」110名のホスト団体として、日本ベルギー友好協会会長の本田宗一郎氏からの依頼で7月に共演を果たしました。それと並行して私の母校であるウィーン国立音楽大学オペラ科の日本引っ越し公演で、オペラ「フイガロの結婚」全幕の伴奏オーケストラを地元のアマチュア音楽家たちを交えて10月に共演。町内にホテルもない為に私の提案したホームスティーが話題となって、公演当日を含めてNHKが4日間の密着取材を行い、町は大騒ぎでした。

  その大事業が終わるとすぐに、私がガイド役で役員5人を連れてヨーロッパ視察交流でオーストリア(ウイーン、ザルツブルク)から始まり、イタリア(ベネチア、クレモナ)、スペイン(バルセロナ、マドリード)、フランス(パリ)、ベルギー(ブリュセル、アントワープ)ドイツ(ケルン)と電車で回りました。旅行の途中で11月9日に劇的なベルリンの壁崩壊のニュースやフランスからベルギーの車中では、ボージョレ・ヌーボーに出くわしました。この旅行ではじっくりと役員方にヨーロッパの音楽とジュニアオーケストラなどを見て頂き今後の私たちの活動の在り方や夢を語った思い出があります。

  第5章 “世界青少年オーケストラ構想” 1990年~

  日本ではトヨタ自動車が支援している「日本アマチュアオーケストラ連盟」があり、私たちが入会した当時に全国160団体ほどの大小のアマオケが加盟していました。主な団体は指導者や代表者が学校関係者で、文字どうりあまり専門的ではない方々の集まりでした。この中で青少年の団体はわずかに6団体で、青少年団体として独自に活動をしていたのは「熊本ユースオーケストラ」や「埼玉県青少年オーケストラ」と私たちでした。 私たちの青少年オーケストラは、大人の同好会とは違い、オーケストラ活動を通じて青少年の健全育成などを目標として活動をする社会教育団体であり、国際教育や生涯学習教育の団体でもあります。

  連盟の本部は愛知県の豊橋市にあり、その本部で会議があった時に私が「世界青少年オーケストラ」構想を提案した所、当時の代表であったM氏が「私は中学の古文の先生をしていて、英語は話せないのであなたの提案は却下します」と会議参加者全員の前で公言しました。私は唖然として「これはダメだ」と思いました。帰りにM先生の愛弟子が駅まで送ってくれる車中で「トヨタでやらないなら本田宗一郎氏に頼んでホンダでやりますよ」と話したところ、翌日にはM氏から直接電話があって「君の提案をトヨタが受け入れたので近日中に東京のトヨタ支社に来て欲しい」と電話があり、1990年から私の海外指導者の知り合いを全員日本へ招待する事になりました。全額トヨタが負担してくれて、私の友人たちはとても喜び、私に感謝してくれて会議中は英語で、会議後は全員ドイツ語で盛り上がり「どうして君がボスでないのか?」と散々言われ、当時の会議出席者で一番若かった私は、日本文化の年功序列を説明しましたが友人達は納得しませんでした。

  毎年夏に全国の青少年を集めて全国各地でミュージックキャンプをやると同時に世界中の青少年も招待して大曲に挑みました。幻想交響曲、オルガン、シェラザード、ロメオとジュリエット、ローマの松など、 単独の団体では不可能な曲も国内外から選抜された200人も集まると出来てしまいます。いつも豊橋のジュニアから40,50人程度も参加していましたが、埼玉大会の時には群馬から60人ほど参加させて全国最多数を誇りましたが、豊橋の本部が「子供たちはクルマを買わないので、来年からは世界青少年オーケストラは打ち切って、世界アマチュアオーケストラ」を開催すると宣言したので私は連盟を脱退しました。

  第6章 “ミナミ・オーケストラメソードについて” 1991年~

  1980年代後半から音楽業界では大正琴ブームが沸き起こっていました。どこの楽器店にも大正琴の教室が開かれて、お年寄りの多くが大正琴の教室に通うような状況になっていました。私にも大正琴教室の先生をしてもらえないかと知り合いの楽器店から依頼が来たほどです。音楽の基礎を勉強した者から見たら大正琴はまるでオモチャのようで、お年寄りに人気の秘密が理解出来ませんでした。そこである日、楽器店で大正琴の教本を立ち見して驚きました。それは音符で無くて数字でドレミを表現していました。考案した方は自分の親族にどのようにしたら楽器が弾けるようになるかを考えた結果だそうです。実際に韓国や中国の音楽の教科書には音符は数字で書かれています。他に気が付いた点は、教本にはお年寄りの知っている曲ばかりでした。バイオリンの教本と比べてなんと楽しいのでしょう。また大正琴は1万円前後で購入できるのも一般に普及する条件の一つでした。

  当時のバイオリン入門指導書の常識は、100年以上も前にドイツへ留学した日本の著名な音楽家たちが教本を 出版していて、ドイツの民謡などドイツの子供たちにはなじみのある曲を中心に書かれていますが、日本では専門書扱いです。現在でもこの傾向はあまり変わっていません。私の経験からこれでは一派には普及しないと考えて日本の子供たちが知っている曲を沢山入れて、楽譜を読むことに力を入れる教材を考案しました。 子供は字が読めるようになると、どんな本でも読めてどんどん興味が広がって行きます。日本のバイオリン教育はある時点でバイオリンの販売と結びついてしまい、音楽の本質を忘れてしまったように思えます。

  私たちがアメリカ公演で小中学生を中心に第九を演奏して間もなく、全音出版の出版担当者が訪ねてきました。その方は世界的な有名なSメソッドを最初から全音出版で担当された方で、「Sメソッドではバイオリンを何年間練習しても、オーケストラが演奏出来なくて、長年全国を探してやっとあなたの指導法に出会えました。ぜひ全音で出版させて下さい。」と言われましたが、私は専門がバイオリンではないのでお断りしました所、「全国から毎月沢山の方から出版の依頼が来ますが、ほとんどお断りしているのが現状です。
どの様な条件なら出版を承諾してもらえますか?」と聞かれて、バイオリンの教本だけでなく、他の楽器も セットで出版をして欲しいとお願いしました。吹奏楽の教本では既にアメリカで出版されて、どこの中高校 吹奏楽部にも普及していました。

  ミナミメソードの特色は教本だけでなく、交流先のアメリカのフリント青少年オーケストラの母体であるフリント音楽学校のバイオリンレンタル方式を導入したことです。バイオリンは身長サイズに合わせて毎年子供の成長に合わせてバイオリンを変更する必要があります。一般的には購入する事になりますので、一般家庭では大きな経済的な負担となりますが、レンタル方式でしたらわずかな出費で済みます。この30年余りの間にオーケストラのすべての楽器のレンタルを可能にしましたが、保存、調整、移動、管理は大変です。
専門家の養成が主目的ではなく趣味のクラスの為、宿題は音符の読み方ノート以外は無く、家では基本的に練習はしないで良い指導方針です。合宿や演奏会、演奏旅行などを通じて沢山のお友達を作ることで益々音楽が好きになって成長する姿は、青少年の健全育成の見本と言いても良いと思います。

  子供たちは楽器に触れる事で、好奇心、探求心、向上心、自立心、競争力が育まれ、練習に参加する事で集中力、理解力、注意力、表現力、判断力、そして記憶力が身に付きます。またオーケストラ活動に参加する事によって、協調性、感受性、積極性、社会性が身に付き、集団でのリーダーとしての指導力が生まれ、 国際交流により、英会話の必要性からも必要になってきます。



今後の予定について(必ず皆さんチェックしてください、但し予定変更もありますので注意して)

3月6日(月) 練馬少年少女弦楽クラブ「ラバネリ」スタジオ・プリモーラ

3月11日(土)さいたまジュニアオーケストラ第1回演奏会&体験会(ノースプラザ)

レオクラブ東北公演(30名の演奏参加予定)

3月18日(土)宮城県東松島市
3月19日(日)宮城県気仙沼市
3月25日(土)愛媛青少年オーケストラ協会演奏会  



4月2日(日)アジア青少年交流演奏会(タイ・バンコク市)

  タイユースオーケストラ・シンガポールユースオーケストラ
  セブ(フイリピン)青少年オーケストラ・マナブ先生(インド)
  日本少年少女オーケストラ(群馬・北海道・愛媛)
                        南先生・助乗先生・千夏先生・約20名参加予定

4月15日(土)ライオンズクラブ333D地区年次大会(伊勢崎文化会館)

4月16日(日)ぐんまジュニアオーケストラ練習(高崎市中央公民館)平川先生

5月14日(日)ぐんまジュニアオーケストラ練習(高崎市中央公民館)平川先生 6

月 4日(日)ぐんまジュニアオーケストラ練習(高崎市中央公民館)田尻先生

6月23日~ オヒマ市(インド・ナガランド州)ジュニアオーケストラ設立交流へ

7月 9日(日)ぐんまジュニアオーケストラ練習(高崎市中央公民館)田尻先生

7月25日~27日 中国・珠海青少年オーケストラ交流合宿(はまゆう山荘)

7月30日(日) 珠海青少年オーケストラ交流演奏会(高崎文化会館)

8月4日~6日 初級・中級合宿(はまゆう山荘)

8月8日~10日 40周年特別演奏会合宿(はまゆう山荘)タイ・インドネシアなどからも参加

8月10日(木) 40周年記念演奏会(高崎芸術劇場)バイオリン:広津留すみれ・指揮:篠崎 史子

8月末~ ハイフォン市(ベトナム)音楽学校設立 
 

            「ジュニアオーケストラの夜明け」(仮称) PDFはこちら  



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